-電動力部隊-

Episode 2

 

 彼らに休日は無く一秒も無駄にせずにアルバイトに励む。朝刊・夕刊の新聞配達、ビラ配り、ガソリンスタンド、夜の道路工事、その他。睡眠5時間。一ヶ月の食費・光熱費合計3000円(一人当たり)。彼らは文句も言わず、過酷な中でも笑顔でがんばり続けた。やっと手に入れた金と地球防衛隊からの給料は巨大ロボ「シャインエコアース」の強化に使われた。装甲のソーラーパネルを防弾ガラスで覆い、自転車その他部品の電力供給率の増加、機動性の向上を図った。さらにオプションとしてアンテナ(太陽熱で水を水蒸気にしタービンを回すため)をもう一つ追加した。
 怪獣が出現!今度の怪獣は打撃系の怪獣だが体中に針がある。怪獣はいきなり攻撃を仕掛けた。まず「シャインエコアース」の腰を担当する隊員と足を担当する隊員が人並み以上の速さで自転車をこぐ。怪獣の攻撃はなんとかしのいだ。今度はその体勢からカウンターだ!また腰と足を担当する隊員が顔を赤らめて自転車をこぐ。負けじと腕を担当する隊員が自転車をこぐ。パンチがヒット!怪獣はふっとんだ!「いける!」と思えたのは一瞬だけだった。怪獣は起き上がり雄たけびをあげるとその腕を「シャインエコアース」に向けて腕にある針を発射したのだ!「シャインエコアース」はまともに受けたが防弾ガラスのおかげで甚大な被害を間逃れた。だが「シャインエコアース」にあたらなかった針が周囲のビルに刺さった。
 そのとき泣き叫ぶ声が聞こえた。まだ逃げ遅れた子供がいたのだ!「今倒れれば子供が下敷きに!」怪獣は針をまた体に生やして攻撃してくる。「シャインエコアース」は耐える。子供が危険域から離れたが、これ以上針を受けることはできない!「かわせ!!」全員が心をひとつに合わせた!腰をそらし足を耐えられるところまで曲げ万歳をしながら体を地面と平行状態にした。針は背後にあった無人ビルに直撃したが、「シャインエコアース」にはあたらなかった。その体勢から急に体を起こしその反動でジャンプした。空中で一回りしとび蹴りを怪獣にかます!怪獣の脳天に直撃!怪獣は「シャインエコアース」の蹴りによって押された自らの針に脳を刺され死んだ。みなは戦闘の勝利で感動し涙を見せながら抱き合った。
 ビルが破壊されたことで多少ボーナスが削られたが、それでも彼らにとっては多額だった。今回の戦闘で余った電力は民家5件分(一日)。

 

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